さくら
最新記事 by さくら (全て見る)
- コロナ禍の中、医科歯科大で第二子を出産してきたのでレビューするよ。 - 2020年11月2日
- 1歳9ヶ月での断乳を決断。卒乳を待たずこの時期にした理由とその進め方は? - 2020年8月28日
- 妊娠中の突発性難聴ステロイド治療期間の最終日。再聴力検査の結果や費用の総額は? - 2020年8月13日
発症した日をDay1としてDay5 のこの日、いよいよ出産予定でもある医科歯科大での
突発性難聴 初診へ!
朝一、9時の予約。
今の左耳の状態は?
妊娠中だけど治療方法はあるの?
聴力は回復するの…?
いざ。
妊娠中に発症した突発性難聴の治療方法は?
まずは診察から。
持参した紹介状を見ながら、医師は開口一番
「突発性難聴ですね〜」
とな。
あ、もうその診断が覆ることはないのね。。
そして早速治療方法の説明に。
結論から言うと、ステロイドの鼓室内投与という治療になるそうだ。
以下、説明されたもろもろ。
- 通常治療はステロイドの点滴(全身投与)だが妊娠中は出来ない
- 局所治療しか出来ないため鼓室内投与に
- 方法は鼓膜を切開し濃度の高いステロイドを注射
- 神経をステロイドの液体でじんわり浸す
- 点滴と比べても治療効果に差はないとされている
- むしろ副作用は鼓室内投与の方が少ないとも
- 週2回×2 計2週間で4回投与の予定
効果があればこの治療を延長することもあるし、効果が見られなければ3回や4回の時点で終了することもあるそうだ。
コロナが流行る前までは、高気圧酸素治療という2時間程タンクに入り高濃度の酸素を体内に取り込む治療も行っていたそうだが、今は三密になるので出来ないと。
飲み薬も妊娠中なので難しく、とにかく現状出来るのはステロイド鼓室内投与のみ!
医師said,
「突発性難聴の完治率は3割。出来ることをやって祈るしかない」
その後、発症した左耳を内視鏡のようなもので診察し、聴力検査室へ移動した。
なお診察の際「おたふく風邪」になった経験はあるか確認された(30才で罹患済)。理由は知らん。
医科歯科大で再度 聴力検査実施!緊張した・・
聴力検査は別室の防音が施された検査室で。
検査内容はほぼ前日の検査と同じの、気導聴力検査と骨導聴力検査だったと思う。
検査の種類 |
---|
○気導聴力検査 検査の方法は防音室に入り、ヘッドホンから流れてくる音を聞きます。 最初は聴こえない小さな音を流し、そこから徐々に音の大きさを大きくしていき聴くことのできる一番小さな音を調べるという方法です。 気導音は外耳道から入り、鼓膜、耳小骨を経由して前庭窓から内耳に到達して聴神経を刺激して音を聴きます。 例えば、耳垢の詰まり、鼓膜の炎症や破損、中耳の炎症などの疾患により起こります。 |
○骨導聴力検査 検査の方法は気導聴力検査と同様ですが、ヘッド ホンではなく振動版という機器を使い、聴くことの できる一番小さな音を調べます。 骨導聴力検査で は原則としてマスキング(※)をかけます。 骨導音は振動版で耳の後ろの骨に振動を加え、 その振動が頭蓋骨に伝わり、外耳、中耳、鼓膜 を使わず、直接内耳に到達し、聴神経を刺激し 音を聴きます。 |
※マスキングとは検査していない方の耳に検査音が聞こえないように、ノイズを聴かせること
前日の検査と違ったのは、最後にもうひとつ歪成分耳音響放射検査と呼ばれる検査があったことかな。
この検査は正常な耳からは反応する耳音響放射という反射があるかないかを診る検査で、蝸牛という器官の働きを直接検出するようだ。
方法は簡単で、片耳ずつ何か器具が突っ込まれ音が流れて数秒で終了という流れだったんだけど。。
右耳では聞こえたはずの音が左耳ではまったく聞こえず、
「え、これ左右同じもの流してるのかな..」
と、嫌な予感を持ちながら検査室を後にした。
再び診察にて検査結果の説明を受ける
再び診察。
改めて検査結果は…
突発性難聴の中でも高度の感音難聴
(神経が原因の難聴)
一般聴力検査結果の成績の悪さはもちろん、3つめの「歪成分耳音響放射検査」の反応が左耳は全くなかったらしい。
検査結果がこちら。
「数字が大きいほど聞こえは悪い」ってことは…前日より悪くなってるやないかーい!!
高度難聴…高度…高度…
精神的にぐっさりくるね。。
あたい、今後どうなっちゃうの?
ただ希望としては、私は目まいを自覚していないので目まいを伴った突発性難聴よりは改善の確率が少し高いそう。
(目まいを伴う場合は蝸牛に加えて三半規管の神経も悪くなってる可能性が高いとのこと)
ただしとにかく今は耳の緊急事態なので、鼓室内投与1回目はこの後すぐする実施することに。
また、その場で2〜4回目投与のスケジュールも決定。
ビタミン剤の様なものの処方もあるそうだ。
そうして次の検査へ向かった。
目まいの有無を確認する検査(眼振の検査)
念のため、目まいがないことを確認するため検査をすることとなった。
検査といっても簡単なもので、
目にゴーグルみたいなものをしてそのまま目をあける
↓
頭を軽めに20回ほど振られる
↓
目を開ける
こんな流れ。
後から調べてみると、「眼振(がんしん)の検査」と言うみたい。
検査結果としても目まいの診断はなし。ほっ。
次!
鼓膜切開のため患部の耳に麻酔をかける
続いて、鼓膜に穴を開けるため患部の左耳に麻酔を投与。
なぜか腕に水を湿らせたガーゼを巻き、耳に直接麻酔投与すること10分強。
事前に「痛みを感じる場合あり」と言われていた通り、最初のほう少し痛かったかな。
ビリビリとした痛みと共に少しずつ麻痺していく感覚が。
麻酔終了後、いよいよステロイド投与のための処置室へ移動!
次!
ステロイド鼓室内投与1回目!唾飲み込み禁止が難しい
いよいよ本丸のステロイド投与だ。
投与は、こんな手術室のようなところで行われた。
横になり、医師達が顕微鏡で患部を覗く。
余談だが、さすが大学病院だけあってなんか医師の卵みたいな人らに教えながらやっていて
内心、
「おい、こちとら左耳の運命かかってんよ…経験値豊富な医師に任せてくれぇぇぇ」
と思わずにはいられなかったよね。
だって医師同士(だかなんだか知らねえけど)で、おそらく穴を開ける場所を決定するような局面で
「まぁ70%合格かな」
とかなんとか言ってんのよ?
そこ100目指せよ、100うぅぅぅぅ!!!!
70で満足するならご自身のお耳でやってくれるぅぅぅ!?
てさ、思うよね誰だって?
時を戻そう。。
鼓膜を開ける処置は、麻酔のおかげか痛みは全くなかった。
(ちなみにこの穴は通常4回の投与期間中は閉じずに開いたままらしい。つまり基本的に鼓膜切開はこの1回だけとなる)
ステロイド投入はあっという間の数秒だった。
投与後はステロイドを浸すため、そのまま左耳を上にして30分間横になるのだが、
この間、唾の飲み込み(嚥下)が禁止でこれが思った以上難しかった。
人間、意識すると次から次へと唾液が出てきて自然にごっくんしたくなるものですよ。
そのため目の前にはティッシュとゴミ箱が用意され、唾液がたまってきたら何度でもティッシュに出すよう看護師さんにアドバイスをもらう。
教えられた通り何度もティッシュに出して、必死だったよ。
しかし、最後の最後でうとうとしてしまい起き抜けに無意識で唾を飲み込んでしまった。
終了を伝えにきた看護師さんに伝えると「無意識なものはしょうがない、OK」とのことだったけど、きちんとステロイド入ったかな。
心配だ。
最後に、今後の日常生活の中で気を付けること等ないか聞いてみると、特にないとの回答。
へぇ、そんなもんなのか。。
そんなこんなで、長時間にわたる初診が終了した。
処方された薬は?
処方された薬は、
- アデホスコーワ顆粒10%
- メコバラミン錠500ug
というもので、前者が血液の流れをよくする薬、後者がビタミンB12を補う薬のようだ。
薬剤師さん曰く、
「ビタミン剤のようなもので薬っていえるほど薬ではない」
とのこと。
これを毎食後1日3回、2週間服用する。
初診と処方箋の費用は?
医科歯科大付属病院
初診料・検査・処置・手術・諸収
6,020円
処方箋
910円
(国保加入3割負担)
2万くらいかかるのかな〜なんて漠然と予測していたが意外と安くてほっとした。
片耳を失うのはもちろん怖いけど、お金だって無尽蔵にあるわけじゃないのでその可能性と出費の天秤はどうしてもかけてしまうよね?
いや、もちろん失わないためには結局いくらだって払うんだろうけどさ。
※鼓膜切開は「手術」に分類されるみたい。点数は886点と低い?けど手厚い保険に入ってる方は給付の対象になるかもしれないね。
医科歯科大での治療1回目を終えた現状
ついに初のステロイド治療となったわけだが、この治療は即効果を期待できるものではない。
改善する場合は、じょじょにその傾向が見られるとのこと。
何度も書いてるが、もちろん改善しないこともおおいに考えられる。
帰宅後、試しに夫との電話を発症した左耳でやってみた。
何か響いてるのは分かるが、夫の声が全く聞こえなかった。
発症してから電話は無意識に右で聞いていたらしい。
この事実には、またまたショックをうけた。。
これが高度難聴というものなのか。
目が見えないよりマシ、
とかどうにか自分を慰めようとするが、それって目が見えない方に失礼だし、根本解決ではないよな、とも思う。
とにかくなるべくゆっくりして、治療の効果を待ってみるしかないか。
次の通院はDay9だ。